この試合も前回に引き続き、酷い試合となってしまった。けれども前回と比べ、違った毛色の酷い試合をビーコルは見せてくれた。
最早、ビーコルがチームとして機能できているのかわからない試合だった。
HC交代を敢行した三遠ネオフェニックスのほうがまとまりを見せていた。
対して、ビーコルはトーマス・ウィスマンがHCに就いて2シーズン目。一体いつまで待てば「チーム」になるのだろうか。
現状は、そのときどきの寄せ集めで戦っている印象しか持てない。
試合結果
結果を振り返る。
《2019−20 SEASON 第14節》 横浜ビー・コルセアーズ vs. 三遠ネオフェニックス
横浜 23 14 19 20 10|86 三遠 22 10 19 25 16|92  ⚓BOX SCORE⚓https://t.co/BhhwdWzAGJ#BeCourageous #ビーコル#レジナルド・ベクトン pic.twitter.com/Ei9OejREaG — 横浜B-CORSAIRS (@b_corsairs) December 25, 2019
予想していた通り、拮抗した試合となった。
最終的な敗因は、チームの総合力だろうか。
三遠ネオフェニックスのほうが、ベンチの指示とコートに立つ選手の疎通が取れており、タイムマネジメントの質にビーコルとの差があった。
今回の試合に限ったことではないけれど、ビーコルにはチームルールはないのか。
オフェンスでは、ボールが止まり、組み立てに時間がかかるシーンが毎試合、決まって見られ、ディフェンスではスイッチの対応が遅れ、後手に回ってばかり。
そんなビーコルが、今日は珍しくリードをして、試合を進めても試合の締め方がわからず、てんやわんや。
ウィスマンは、この結末をどう見ているのだろうか。
スタッツを振り返る。
試合前のチームスタッツ
中地区は、川崎以外のチームが団子状態にあり、混戦中。ビーコルと三遠ネオフェニックスを比較しても、さして差はない。
ビーコルの3ポイントの精度が、いつみても低いことが非常に気がかりなことくらい。
前半のスタッツ
後半のスタッツ
良くこのスタッツで負けたものだ。ビーコルはベクトンのフリースローが、思いのほか決まるという幸運に恵まれたものの、攻撃パターンの貧弱さもあり、ベンチとの連携が取れていた三遠ネオフェニックスに見事に負けた。
得点が欲しいところで、田渡、サザランドのショットが決まらなかった。
特に田渡凌のミスショットが目立ったように思えた。
ビーコルが、チームとして脆いことがよくわかる試合だった。『選手が留まらないクラブ』の成れの果てか。
試合後のコメント
#横浜ビー・コルセアーズ 対 #三遠ネオフェニックス GAMEレポートを公開。手痛い逆転負けも、中2日後におこなわれる三河との2連戦でやり返すのみ。19得点16リバウンドを挙げた #レジナルド・ベクトン 選手に話を聞いています。https://t.co/nwvjVVnapL#ビーコル #gobcor #Bリーグ
— B-COR MAGAZINE.COM (@B_CORMAGAZINE) December 26, 2019
ビーコルたちのコメントをどうぞ。
トーマス・ウィスマン『何故負けたのかわからない。』
ボス、ウィスマンの試合後のコメントから。
- 何も言い訳が出来ない。シンプルに言って、負けたことが本当に考えられない。
- 試合の中で100本のシュートを打った。これに加えてターンオーバー7本があるから107本の得点チャンスがあった。107回攻撃出来ているのにもかかわらず、勝てなかった。
- オフェンスリバウンドは『26本』。非常に良い数字を残した。ターンオーバーも7回、三遠は13回。セカンドチャンスの得点では27点。相手は5点しかセカンドチャンスで決めていない。それでも勝てなかった。これは単純に考えられないこと。
- シュートが入らないと勝てない。得点を取らないと勝つことは出来ない。そういった状況の中で、誰がスコアしていない、誰が決められていないといったところで、誰かのせいにするということは自分たちには出来ない。
- 全員が得点を取れていないというところで、私としても、どのようにして選手がスコア出来るかということをこれから練習で考えていかないといけない。
チャンスは作れていたけれど、得点に結びつかなかったと。
確かにこの試合に限らずだが、ビーコルのシュート成功率は低い、前半でたったの5点しかリードを広げられなかったことは非常に残念ではある。
しかし、それだけの問題ではないだろう。
オフェンスの組立て時の遅延やタイムマネジメントの未熟さなど、試合を観ていて、いつになったら改善されるのだろうかという点は多い。
選手とHCが強固な信頼関係を築けているのかも疑問ではある。
延長のタイムアウトでは、試合再開のブザーがなっているのにも関わらず、話を終えないトーマス・ウィスマンに対して田渡凌が痺れを切らすような場面も見られた。
ベクトン『コミュニケーションが取れていない。』
結果について
- 終盤で、自分たちがやらなければいけないことができなかった。相手が想定よりもハードにきたので、最彼らのほうが勝ってしまうという展開になってしまった。
- 敗因は、ディフェンスの部分。試合終盤でのディフェンスでスイッチする、しないのコミュニケーションが取れていなかった。
- 三遠は、終盤でチームとしてやりたいことを貫いてきた。
オーバータイムについて
- オーバータイムになる前、リードしていたものの、追いつかれてしまい、チームとしてもダウンしていたところがあった。
- それでも切り替えて、勝つんだという意識で、気持ちを高めて臨んだ。
- 4Qの残り2分のところで、8点差、10点差とリードしていた展開で、油断やリラックスする瞬間があった。そこを突かれてしまった。非常に残念に思う。
これまでも4Qで逆転されるシーンはよくあった
- 自分たちの悪い癖。明日からの練習で、そういったシチュエーションの練習を取り組まなければならない。
- 次節の三河戦では、同じことが起きないよう、準備していく。
サザランドとともにダブルダブルを達成
- 個人のスタッツは、気にしていない。チームが勝つか負けるかが大事なこと。
ファンに向けて
- 僕にとって、ビーコルファンは、6番目の選手。
- 横浜国際プールに沢山のファンが来てくれて、サポートして欲しい。
- それが僕たちにとって、一番のモチベーションになる。
客観的に見てファンは、我慢強くサポートしていると思う。そろそろその期待に横浜ビー・コルセアーズは応えて欲しい。
個人スタッツ
横浜ビー・コルセアーズ
得点に関しては、誰かに偏っているわけではなく、バランス良く配分されているように思える。
ベクトンが珍しくフリースローをきっちり決めていたし、運にも恵まれていた。やはり、敗因は時間の使い方、ベンチとの連携だろう。
三遠ネオフェニックス
ロバート・ドジャーと寺園脩斗とヴィアチェスラフ・クラフツォフが特に目立った脅威になっていた。
三遠ネオフェニックスはビーコルよりもよく訓練されているように思えたし、一丸となっていた。メンタリティの差が出た試合だった。
おわりに
これで6連敗。この試合でなにか学びはあっただろうか。ただただダメージを負った試合にしか思えない。
💣💣☠️☠️💣☠️☠️💣💣💣 ☠️💣💣💣💣☠️☠️💣💣💣 💣💣💣
Game23 三遠さんに痛過ぎる負け (本当にすみません) というか...ホント...マジで... (勝ち確からの敗戦なので) 選手は頑張ってます (雰囲気など悪くない) リセットしましょう! (起きたらスッキリに期待) (↓ハーフのベンチを!)#ビーコル pic.twitter.com/dZlhsPCuLW — 水野彰宏 (@junk_trainer) December 25, 2019
この試合のハイライトは、実況の松本圭祐と解説の青木崇のピリついた瞬間くらいかもしれない。
- 松本が、青木の雑談レベルの試合前予想を明かしてしまい、『それ、放送では言わないでって念を押したはずですが。』と雰囲気が悪くなるシーン。
- 寺園のフリースロー成功率100%を何度も口にしていた松本を、しつこい感じで咎める青木のシーン。
武蔵小杉で乗り換え、激混みの南武線でホテルへ向かって帰還中。ゼロになるまで試合は終わらない。点差、クロックマネジメント、ファウルの使い方がいかに重要かを改めて認識させてくれた。バスケットボールは本当におもしろい。部屋戻ったら原稿頑張ろう💪
— Takashi Aoki (@gobluetree629) December 25, 2019
学びを得てもらって幸い。
あと、三遠ネオフェニックスが行なったフリースロー時のブーイング(ブースターディフェンス)の中に、子どもの甲高い奇声も混じっていて耳障りだった。
あのフリースローのプレッシャーってどこまでが許容範囲なのだろうか。
とにかく選手のメンタリティが心配になる、そんな試合だった。
忘れていたが、これクリスマスゲームだったのか。余計ダメージが大きい試合となってしまった。
今のところは、ここまで!